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クルマ・技術
マツダ、ノルウェーで水素ロータリーエンジン車の公道走行を開始
マツダ株式会社(以下、マツダ)は本日、ノルウェー王国(以下、ノルウェー)の国家プロジェクトであるHyNorと共同で、水素ロータリーエンジン車『マツダRX-8ハイドロジェンRE』による同国の公道走行を開始した。この車両はモニター車として現地で活用され、さまざまな評価を行うとともに各種イベントへの参加を予定している。これはマツダの水素ロータリーエンジン車として初めての、海外における本格的な公道走行となる。
マツダは、クリーンなエネルギーである水素を燃料としたモビリティー社会構築を目標とした、ノルウェーの国家プロジェクトであるHyNor(ハイノール、Hydrogen Road of Norway)と2007年11月に共同プロジェクトの覚書を交わしており、来年度から約30台をリース販売する計画である。今回のモニター車は、来年度からの本格的な水素ロータリーエンジン車の導入前にマツダとHyNorが協力して、現地で走行性能などの評価を行うことを主な目的としている。併せて、環境イベントなどへの参加や水素自動車のリースを希望するユーザーへの車両紹介を行う。
マツダの水素ロータリーエンジン車担当の柏木章宏主査は、「これまで、水素ロータリーエンジン車の実用化は日本国内のみで展開してきたが、HyNorプロジェクトへの参加により新しい段階を迎えたと言える。今回はモニター車として現地での走行を開始するが、今後30台をリース納入する予定であり、ノルウェーにおける水素社会の実現に協力できることを嬉しく思う。また、このプロジェクトにより得られるデータや経験を、水素自動車のさらなる開発に生かしていきたい」と語った。
HyNorとは、スタバンゲル市~オスロ市間を結ぶハイウエーの各拠点に水素ステーションを設置し、全長580kmを水素自動車で走行可能にすることを目指したノルウェーの国家プロジェクトである。バス、タクシー、乗用車などの交通手段と都市、都市間、地方、長距離国内交通など交通システムの変革を予定している。マツダは2006年8月にHyNorプロジェクトの一環として造られたノルウェー初の水素ステーションの開所式に参加し、『RX-8ハイドロジェンRE』初の海外デモ走行を行った。日本国内においては、2006年4月より8台の『RX-8ハイドロジェンRE』が官公庁や企業などにリース販売されている。 |